創業者インタビュー~birth photo~

更新日:2023年02月07日

創業のきっかけや創業準備の体験談など、実際に茨木市で創業した皆さんの生の声をお届けします!

birthphoto中さん

 

 

幸せな時間を一緒に過ごせるようなお店を目指していけたら、という想いで、写真のお店「birth photo」を営んでいる中さん。

創業に至った経緯や、活用した制度などを聞いてみました。

Q.現在の事業の内容を教えてください。

birthphoto写真2

コロナ前は主に店舗の外での出張撮影や、自宅への訪問撮影をしていました。七五三やお宮参りなどの写真の撮影が多かったです。今まで年間100組以上のご家族に利用いただいていますが、成人祝い、長寿祝い、金婚式など、子どもだけでなく様々なご家族の記念日に一緒に関わってきました。
 

ただ、コロナ禍で、お客さんのご自宅に伺って写真を撮ることのハードルは上がったと感じます。自宅に訪問して撮影をさせてもらうのが難しくなり、お店に親子で来てもらって、写真を撮ることが増えました。

赤ちゃんの写真を撮ろうと思うと、スタジオで、汚しても大丈夫な環境を用意して、安心してもらいながら撮影をすることが大切だと思ったので、現在は税務署横にお店を移転し、スタジオを開設しています。

 

birthphoto外観

 

 

Q.創業されたきっかけを教えてください。

自分が子どもと大手の撮影スタジオに行ったときに、子どもが人見知りだったので緊張してうまく撮影できなかったことがありました。この経験で、「また記念写真を撮りに行こう」という気持ちになかなかなれませんでした。記念写真のように、みんなカメラ目線で立っている写真だけでなく、遊んでいるところなど日常の何気ない瞬間を撮った写真も残したいなと思っていましたが、日常の写真を撮ってくれるようなお店もなかったので、あまり一緒に写真を残すこともできませんでした。

そのことをきっかけに、カメラで撮るばかりで子どもと一緒に撮った写真を残せないお母さんのために、私が代わりに日常の写真を残せたら、と思い写真の勉強を始めました。

birthphoto写真9

創業前は介護の仕事をしていましたが、利用している高齢の方が、自分の子どものころの写真を嬉しそうに眺めている場面をよく見かけました。認知症が進行して、自分の家族の顔を忘れても、自分の子どものころの写真を見ながら嬉しそうに思い出を語る生き生きとした様子を見ていて、そんな写真を残せるようになりたいなと思いました。

介護施設に入所すると、なかなか写真を撮る機会がなく、亡くなられたときにも若いころの写真しか残っていない方がとても多い現状も目の当たりにしました。そこで、利用者の方と散歩に行ったときなどに写真を撮り、ご家族にプレゼントしました。亡くなられたときに写真を見て、「こんなに最後まで楽しく過ごすことができたんですね」と、ご家族から感謝されました。

この経験から、写真には人を元気にするすごい力があるんだな、と思うようになりました。

趣味を活かして写真を残すような仕事をして、同じような思いをされている方々に協力できたらいいなとふと思い、創業に至りました。

生まれも育ちも茨木で、前職のときに一時職場から近い大阪市内に住んでいましたが、やっぱり茨木がいいなと思い茨木に戻り、そのまま茨木でお店を開きました。

 

PRしたいことや、アピールポイントがあれば教えてください。

出張撮影とスタジオ撮影をしていますが、着付けから撮影まで一人でしています。現在は予約制で、1日2家族までで撮影を行っています。家族写真を撮るとき、人見知りの子や、元気で走り回ってしまう子など、ご家族ではなかなかいい写真が撮れない子もいます。そういった子も安心でき、リラックスしたありのままの姿や表情を撮ることができるのが強みだと思っています。

birthphoto写真8

 

 

Q.創業の際に活用された制度や、役に立ったことがあれば教えてください。

 

birthphoto写真6

市や商工会議所の創業相談を活用し、創業、特にお店を開くことについての基本的なことを知ることができました。特に経営に必要なビジネスの視点など、知らなかったことを知ることができ助かりました。

創業相談を受けるまでは、「写真を撮ることが楽しい」と漠然と思っていましたが、相談のときに、「写真を撮る仕事をして、どうしたい?」と聞かれました。「中さんと同じように、子どもの写真を撮りたいと思っているママさんたちも一緒に仕事ができる、中さんの好きなことを活かして、雇用を生み出すことができるんだよ」と言われてハッとなりました。新しい目線を持つことの大切さを、相談の中で教えてもらいました。

Q.創業前・後に苦労したことはありますか?

創業のときは、まだ子どもも小さかったので、お店と家庭のバランスが大変でした。特に、七五三や入学式などのシーズンは、お客さまも多くなるので、子どもと過ごす時間が減り、我慢させてしまうこともありました。

 

創業後、お店が軌道に乗ってくると、だんだん知名度も上がり、お申し込みやお問い合わせも増えてきましたが、どうしても予約がいっぱいでお断りすることが増えてしまいました。リピーターさんが多いですが、どうしても案内しきれずにお断りせざるを得ない方もいます。そこをどうするかが今後の課題かなと思っています。

Q.創業される際に、ご家族やご友人などからサポートはありましたか?

茨木は創業されている方が多いな、と感じています。お店を開く際に、例えば宣伝はどうすればいいとか、ホームページはどう作ればいいとか、創業経験のある方が知恵を貸してくれることがありました。「知り合いに詳しい人おるで」と紹介してくれた方も近所にいました。茨木で、そういったいろいろな「詳しい人」が見つかり、助けてもらいました。

Q.創業してよかったことや、今後の目標を教えてください。

七五三などのお祝いのときに、茨木神社からスタジオまで一緒に歩いたり、着付けをしたり、準備段階からご家族に関わることができるので、ご家族と一緒に幸せな時間を過ごせることがやりがいと感じます。また、赤ちゃんの記念写真は、赤ちゃんにとって初めての外出となることもあります。素敵な仕事をさせてもらっているなぁと感じています。

 

今後は、子どもたちの成長を一緒に見守ったり、ご家族の大切な思い出となる幸せな時間を提供できるお店にしていきたいと思っています。

 

birthphoto写真4

 

 

Q.最後に、創業を考えている方へのメッセージをお願いします!

やってみたい、人の役に立ってみたい、楽しそう、といった思いが仕事につながるのが創業の魅力かなと思っています。最初、何も知らない状態だととてもハードルが高いと思っていましたが、市や商工会議所に相談に行ってみると、経営に必要なことを教えてもらうこともでき、創業のハードルが下がったように感じました。

創業についてサポートしてくれる人や制度はたくさんあるので、創業してみたいなと思ったら、まず相談機関をどんどん活用されたらいいかなと思います。

看板写真

【店舗情報】

店 名:birth photo

住 所:茨木市上中条一丁目9番17号2階

電 話:080-5330-3077

営業日:予約制です。事前にホームページ、またはお電話でご予約ください。

お店について詳しく知りたい方はこちら(お店のトップページに移動します)

この記事に関するお問い合わせ先

茨木市 産業環境部 商工労政課
〒567-8505
大阪府茨木市駅前三丁目8番13号 茨木市役所本館7階
電話:072-620-1620
ファックス:072-627-0289 
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