創業者インタビュー~うつわcafe ハリス

更新日:2023年02月07日

創業のきっかけや創業準備の体験談など、実際に茨木市で創業した皆さんの生の声をお届けします!

店舗と店主

市内でギャラリーカフェを営む中島さん。
開業されるまでのお話やお店についての想い・今後の展望などについてお伺いしました。

Q.現在の事業の内容は?

 茨木市園田町にて2019年6月に「うつわcaféハリス」をオープンしました。

 お店の1番のPRポイントは、有田焼や九谷焼などの和陶器のカップの中からお好きなカップを選んで珈琲を楽しんで頂けることです。現在のカップ数は約200客あり、常時30客程をご用意しています。

 もう1つのPRポイントは、レンタルギャラリーです。店舗壁面を作品展示の場として利用して頂くことができます。今まで、写真、絵画、刺繡、書道、ポーセリングペインティングなど多種多様な展示をして頂きました。レンタルギャラリーは、お仕事としてされている方から、お客さまや知り合い、HPを見て知って下さった方など多くの方に利用頂いています。気軽に展示していただける価格に設定しています。展示している期間は、出展者の知り合いの方が多く来店いただけることもあり、レンタルギャラリーを通して、「人と人がつながりをもつことができる」場所としてのカフェでありたいと考えています。

Q.創業のきっかけは?

うつわ

 亡き父が趣味で日本各地の窯元を巡り、収集した和陶器のカップソーサーが200客ほど実家にあり、それを処分してしまうのではなく受け継いでいきたいとぼんやりと考えていました。

 子育てが一段落した時、新しいことにチャレンジしたいと思い、私自身珈琲が大好きだったので、美味しい珈琲を父が遺したカップで提供できるカフェが出来ればと、すぐにカフェオーナー養成講座に通い、基礎を学びました。

Q.創業地に茨木を選んだ理由は?

 開業前、20年ほど茨木市に住んでいて生活の基盤も、人脈の基盤もあり、お店を長く続けていくには自宅から近いことが大事だと考えて茨木を選びました。

 また「茨木バル」や「おいもフェア」(2021年まで実施、現在は「いばらきロカボア」)などの食のイベントが茨木市内で実施されていることも、お店を始める前から(情報として)知っていたので、そういった点でも長く暮らしている茨木で創業してよかったと思います。

Q.利用した支援制度と役に立ったことは?

コーヒー豆

 茨木商工会議所が開催している「創業塾」に参加しました。しかも2年連続で!創業塾での学びはもちろんのこと、そこで得た人脈が大きかったです。創業するまで、主婦をしていたので、知識も人脈もなかったのですが、初心者向けのマーケティング知識、創業に必要な手続き、資金計画の作成方法などについての講義を受けることができ、全くの素人だった私にとっては、貴重な学びの場となりました。また開業の業種は違っていても、他の参加者の方たちとディスカッションすることで自分のビジネスのアイデアが固まったり多くの刺激を受けることができました。

 補助金としては、茨木市創業促進事業補助金を利用しました。改装工事費や賃借料の一部が補助される制度で、思っていたより開業費がかさんでしまっていたので非常に助かりました。補助金により、創業当初の不安が軽減されたと思います。

Q.周囲のサポートは?

メニュー

 創業塾の仲間には大変お世話になりました。メニューbookのデザイン、HPの作成、経理システムの確立等々、たくさんのサポートが受けられたことをはじめ、業種は違いますが創業時の不安や悩みを共有できたり、仲間の頑張っている姿やアグレッシブな行動に刺激を受けたりしました。元々やっていた業種で独立し創業する人であれば、ある程度のノウハウや人脈があると思いますが、創業前、私は普通の主婦だったので、創業塾を通じて、普通の主婦では出会えないような人脈を得ることができました。

 またカフェオーナー養成講座の同期には、オープンしてしばらくの間落ち着くまでスタッフとして働いてもらいました。気心の知れている関係でスムーズにオープン後のバタバタを乗り切ることができたと思います。

Q.創業前・後に苦労したことは?

料理

 創業前は、店舗を探すことに苦労しました。思い描いている物件と家賃のバランスが釣り合う物件がなかなか見つからず、物件探しに2年弱くらいかかりました。ここの物件は、買い物の際によく前を通っていて、ずっと気になっていたのですが、ある日「賃貸」と出ていたので、即決しました。

 創業後は開業半年でコロナ禍に見舞われたことです。夜9時以降営業していなかったので、時短営業の給付金の対象ではなく、お店のコンセプト的にもお客様は、比較的高齢の方が多く、かなり影響を受けました。コロナ禍以降、高齢のお客様の来店はあまり多くはなく、平日は主婦の方、休日はSNS等で知っていただいた若い方が多く来店されます。

Q.創業して良かったと感じること、事業のやりがいは?

ケーキ

 やはり、お客様から「美味しかった、また来るね」と言って頂いた時が一番嬉しいです。また、お客様同士もつながりを持って頂き、少しでもここに居場所を見つけて下さった時、本当に創業して良かったと感じます。コロナ禍により、人と人とのつながりが薄くなっている、今だからこそ更にただ飲んだり食べたりするようなスペースというよりは、ここに来たら誰かと知り合える、「つながりを感じることができ、ほっとできる空間」でありたいと思います。

Q.今後の目標、チャレンジしてみたいことは?

 少し前から、週末の金曜日と土曜日に『夜カフェ』を始め、いつもより遅い時間まで営業し、お酒やおつまみも提供しています。今はまだお昼に来られるお客様が多いですが、通常の時間帯には来れないお客様にも、お店を知っていただき、楽しんでもらうことで、昼間とはまた違う新たなつながりが生まれればと思っています。今後は、このような取り組みをしていることをもっと発信していきたいです。

Q.最後にこれから創業する人へのメッセージをお願いします!

アフターヌーンティーセット

 創業してみると、想像していた以上に大変なことがおきたり、体力的にも大変なこともあります。私が創業する時に、先輩の飲食の経営者の方から「絶対あきらめたらダメ。何ができるか考えて考えて…」と言われました。単純でよく言われそうな言葉ですが、私は大変な時、何度もその言葉を心の中で呟きやってきました。

 またお店をしていると企業の営業であったり、何かといろいろな情報が入ってきます。情報が多すぎて惑わされることがあるかもしれませんが、とりあえずすべての情報を吸収して、その中で、自分がなぜこの店をやりたかったのかなど「幹」の部分が何であるかを考え、そこに向けて必要なことを選び取り、決断していくのが大切ではないかと思います。

店前

【店舗情報】

店 名:うつわcafe ハリス

住 所:茨木市園田町5-6

電 話:072-646-7973

定休日:火曜日、水曜日

営業時間:11:00~17:00(16:30ラストオーダー)

この記事に関するお問い合わせ先

茨木市 産業環境部 商工労政課
〒567-8505
大阪府茨木市駅前三丁目8番13号 茨木市役所本館7階
電話:072-620-1620
ファックス:072-627-0289 
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